不動産の売却を検討している方が良く抱える不安にお答えします!
今回は、不動産売却を検討している方が、実際に売却する前に抱えてしまいやすい代表的な不安と、その不安を抱えてしまった際の解決方法について簡単にご紹介していきたいと思います。
マイホームの購入は、誰もが憧れる人生の大きな夢ですが、購入した家を誰も手放さないかというとそういうわけではありません。何らかの理由で借金を抱えてしまって売らざるを得ない…など、ネガティブな理由がある場合も多いですが、実は、こういった切実な問題が生じたことで家の売却を行うのではなく、単に住み替えを目的に…、親が住んでいた実家を相続して…、など、不動産の売却を検討する場面は意外に多いのです。
そうはいっても、ほとんどの方は、不動産売却は初めての経験…となってしまいますので、実際の売却活動を始める前には、さまざまな不安が頭をよぎってしまいます。当然、「本当に買い手が付くのかな?」と言った当たり前の疑問も思い浮かびますが、それ以外にもさまざまな不安を抱えてしまい、私たちのような専門業者にお問い合わせいただくことが多いのです。
そこでここでは、不動産売却を考えている方の多くが不安に感じるポイントをご紹介しておきますので、皆さんも知識として持っておきましょう!
不動産売却時に感じる不安や悩みとは
大切な不動産の売却ですから、『売る!』という判断を決めていたとしても、実際に売買が完了するまでにはさまざまな不安や悩みを抱えてしまう方が多いです。特に仲介による不動産の売却であれば、実際に買い手が付くまで、早くても数カ月以上かかってしまう訳ですし、「なかなか売れない…」ということに不安を感じたりいら立ってしまう…なんてことも考えられます。
ここでは、不動産売却を進めている方の多くが抱えてしまう悩みとその対処法をご紹介していきます。
①売りに出したけど、1年経っても売れない…
大切に住んでいた家であれば、売りに出せばすぐに内覧希望が入って、スムーズに売却が進む…と考えている方が多いのではないでしょうか?この考えはかなり甘い…と考えておいた方が良いですよ。少し辛辣な言い方になりますが、あなたにとってどれだけ大切なマイホームだとしても、他人からすれば「一般的な中古住宅」な訳です。つまり、たくさんある中古住宅の中の一つで、何か一つでもボタンのかけ間違いがあると、売りに出しても買い手が付かない…なんて状態になってしまいます。
よくある失敗としては、複数の不動産屋に査定してもらった結果、「高い値を付けた業者」に何も考えずに仲介を依頼しているというパターンです。売主からすると、1円でも高く売れた方が良いわけですので、自分の家に高い値をつけてくれた業者に依頼したくなるのは当然だと思います。しかし、その査定額が「本当に売れる価格なのか?」は全く別問題なのです。不動産会社は、売買が成立してからの仲介手数料で利益を得るわけですので、とにかく顧客から媒介契約を結んでもらわなければならないです。したがって、中には「売れるかどうか?」を無視して、顧客に選ばれやすいように高めの査定額を出してしまう業者がいるのです。こういった場合、しばらくして「この価格では売れないので、少し安くしましょう!」などとアドバイスしてきて、最初に相見積もりを出してきた業者よりも安い値段で売却する羽目になる…なんてことは珍しくありません。
物件が売れない理由は、他にも考えられますので、数カ月たっても内覧希望すら入ってこない…なんて場合、業者を変えた方が良いかもしれませんね。なお、売却したい期日があるのであれば、仲介による売却にこだわるのではなく、『買取』による売却を試みるのも手だと思いますよ。家は、そこに存在するだけで劣化が進んでしまいますし、自然災害が多い日本ではいつ家が破損してしまうか分かったものではありません。売却活動中に台風や地震で大きな被害を受ければ、売却がより困難になってしまうでしょう。買取であれば、最短3日程度で取引が完了する場合もありますので、「とにかく早く売りたい!」と思う場合はオススメです。
不動産を売りに出して、数カ月買い手が付かない…という場合、いったん売るのを諦めるのも手です。というのも、仲介を依頼した場合、家を探している方の目に触れるよう、大手不動産検索サイトに広告を出稿します。最初のうちは『新着物件』と言ったマークがつきますので、サイト内でのアピール度も高くなるのですが、どんどん新しい物件情報が追加され、あなたの物件情報は埋まっていってしまうのです。そして、3ヶ月以上になると、なかなか新規で見てもらえない…なんて状況になります。このような場合、一度売却を諦め、売れなかった理由をしっかりと検討し、新たな情報として再度広告を出すという方法がオススメです。何カ月も売れ残っている物件情報というだけでも、「これだけ売れないのは何か問題があるのかな?」「人気がない物件はやっぱよくないよな!」など、ネガティブなイメージを与えてしまいます。
②古い家だしリフォームしないと売れないかな…
この疑問を持つ方は非常に多いですね。「少しでも高く売れるように…」「状態が悪いから良く見えるように」と考えて、仲介に出す前にリフォームしないと…という悩みです。
答えから言ってしまいますが、築年数が経過した家の売却でも、「リフォームしたうえで売りに出す」というのはオススメできません。というのも、家を売却するために、多額のコストをかけることになるのですが、リフォームしたからと言って、高値で売却できるかというとそうではないからです。ほとんどの場合、リフォームにかけた費用を取り戻すことすらできない…という結果になるでしょう。
そもそも、家に求める機能や外観の美しさというものは、人によって異なりますので、あなたが良かれと思って行ったリフォームでも、それが買い手にとってベストかというとそうではない結果が多いのです。築年数が経過した家を購入する方は、「安く購入して、自分好みにリフォームする」という要望を持っている方が多いですし、相当あなたの趣味と合致する方を見つけなければ、「リフォームしている」ということがデメリットになり売れにくくなってしまう訳です。よって、家を売りたいからリフォームするという行為はオススメできないわけです。
なお、「リフォームはしない方が良い」という意見ですが、ハウスクリーニングなど、一定以上綺麗に見える状態にするのは大前提ですよ。時々勘違いする方がいるのですが、「築年数が経っていてもそのままで良い」という情報を見たと、生活感丸出しの状態で売りに出す方がいます。これは当然間違いで、買い手の印象が良くなるようなハウスクリーニングや、売却後に問題になりそうな、雨漏りなどの修繕は絶対に必要です。
ちなみに、不動産買取の場合であれば、売却後に業者がリフォームして再販することが前提ですので、何もしなくても買取してくれます。
関連記事:築年数が経過した家の売却は、リフォームしてからの方が良いの?
③売却と賃貸で迷う…
特にマンションなどの売却が必要になった方などに多いのですが、法定耐用年数も長いことから、賃貸として活用したほうが「利益が大きいのではないか?」と迷う方も多いです。なお、最近では、新型コロナウイルス問題の影響で、戸建て賃貸の需要が急激に高くなっていることもあり、比較的新しい戸建てであれば、賃貸を検討するという方も多くなっています。
この部分に関しては、一概にどちらが良いともいえないのが実情です。駅近で、容易に借り手が見つかるような好条件の物件であれば、賃貸に出すメリットも大きいと考えられるでしょう。物件の管理に関しても、管理会社に丸投げしておけば、利益は多少減るものの『不労所得』が入るわけですので、悪くないと考えられます。
ただし、売却時と同じく、賃貸に出せば確実に借り手が付くわけではないですし、例え借り手がついたとしてもその人が優良な入居者になってくれるとは限りません。家賃滞納や家を雑に扱い破損させる、近隣トラブルを引き起こすなど、さまざまなリスクはついて回ることになりますので、こういったリスクのことを考えたくない…というのであれば、手放すのがオススメです。なお、まだローンが残っている…と言った物件であれば、住宅ローンでなくなり金利が上がってしまうかもしれない…というリスクも存在します。
賃貸と売却に迷っている方は、以下の記事で詳しくご紹介していますので、そちらもご参照ください。
関連記事:住まなくなった家の取り扱い。家は「売るか貸すか」どっちが得になるの?それぞれのメリット・デメリットをご紹介
④遠方の実家を売りたいのだけど…
近年多いのは、親から相続した物件が、現在住んでいる場所から遠く離れていて使い道がないから売りたいという要望です。こういった場合、自分が住んでいる地域の不動産屋に仲介を依頼しても、買い手を見つける事は難しいです。自分が住んでいる地域にある不動産会社でも、物件がある地域に営業所などがあれば売却を依頼する事は可能です。
ただし、遠い場所にある物件の売却は、販売活動を行ってくれる業者の担当者との意思疎通などが難しく、なかなかスムーズに話しが進まなくてイライラしてしまう…ということが多いです。内覧に関しては、わざわざ自分が行かなくても対処してくれると思いますが、そういった場合、ご近所さんとの関係や実際暮らしてみた場合の利便性などは、うまく伝えられないので、成約まで至らない…なんてことも多いようです。
不動産買取の場合、得意な物件の種類が業者ごとに異なるものの、その業者が取り扱っている物件であれば、日本全国どこの物件でも問題なく買取りしてもらうことができます。買取業者に家の鍵を渡しておけば、訪問査定なども勝手に行ってくれますし、金額に納得できれば、不用品が残っていてもそのまま売却することが可能です。
まとめ
今回は、家の売却を考えている方が、実際に売却が完了するまでに抱えてしまう不安についてご紹介してきました。
大切なマイホームの売却ですから、誰もがさまざまな部分に不安を感じてしまうものです。特に「そもそも買い手が付くのか?」「希望する価格で売れるのか?」と言った部分は誰もが気になることですが、これについては景気など、自分ではどうすることもできない要素が関係してきますので、正直不安に感じても仕方ないのではないかと思います。
まず大前提として覚えておきたいのは、日本は諸外国と比較すると『新築』を求める方が多い傾向にあるうえ、現在中古住宅は供給過多で空き家の増加が社会問題にもなっているということです。要は、どれだけ条件の良い中古住宅だったとしても、タイミングなどによっては仲介に出しても買い手が全くつかない…なんて状況は普通にあり得る話で、家の売却は皆さんが考えている以上に難しい部分があると思っておきましょう。
なお、仲介による家の売却を試みて、何カ月たっても買い手が見つからない…なんて場合、不動産買取業者にも相談してみるのがオススメですよ。不動産買取の場合、仲介よりも価格が安くなる…という点をデメリットに感じる方が多いですが、「売りたいのに売れない…」という状況を放置して時間だけが経過してしまっている場合、家の価値が落ちるうえに、税金や家の管理コストが嵩んでしまうばかりです。要は、早めに不動産買取に出していた方が、結局高い価格で売れていた…なんて状況になってしまう恐れもあるということです。