不動産買取業者に相談しても買取してもらうのが難しい家の条件とは?
今回は、不動産買取業者に相談したとしても、買取が難しい…もしくは買取不可と言われてしまう家の条件について考えてみたいと思います。
不動産買取は、仲介ではなかなか買い手が付かないような家でも買い取ってくれる業者で、空き家などの処分方法としては非常に心強い味方になってくれると注目されています。特に近年では、親と離れて暮らしていた方が実家を相続して、その取扱いに困ってしまい「ゼロ円でも良いから家を引き取ってほしい…」と言った考えを持っている人が増加していると言われています。不動産は、資産などを言われていますが、所有しているだけで税金など、多額のコストがかかってしまいますし、放置空き家になってしまった場合、災害などで周辺住宅に被害を出し、損害賠償請求をされてしまうなど、持っているだけでもかなりのリスクが存在するのです。
実際に、弊社にも日本全国から誰も住んでいない空き家の処分をしたいという問い合わせは多いです。一般的に、不動産買取業者は、どのような物件でも買取りしてくれるというイメージがあるみたいですが、実は不動産買取業者でもそのまま買取することは難しい…と断られてしまうこともあるのです。
というのも、不動産買取業者にも得手・不得手がありますので、買取しても再販が難しい…と考える場合には、「この家は買い取れない」という判断を下すときもあるのです。そこでこの記事では、不動産買取業者に相談しても、買取が難しい…と言われてしまう家の条件をいくつかご紹介しておきます。
不動産買取業者でも買取不可の家ってあるの?
不動産買取は、仲介に出しても買い手が付かないような不動産でも買取りしてもらうことができます。一般的に、不動産買取による家の処分に関しては、仲介で売却するよりも多少買取価格が安くなってしまうものの、短期間で家の売却が完了するという点が大きなメリットと捉えられています。さらに、不動産買取業者は、再販するために買取をするわけですので、現状建物の状態などあまり気にすることもなく、業者側でリフォームなりリノベーションなりして再販を目指すということから、売却後の売主責任を問われる心配がないのも大きなメリットになります。
こう聞くと、「不動産買取なら、どのような条件の家でも買取りしてくれそう」と考えてしまう方が多いですよね。家の状態があまり良くない…という場合でも、それを修繕して再販するわけですので、買取不可になるようなことはないのでは?と思ってしまうものです。
しかし、冒頭でご紹介したように、不動産買取業者に相談しても「この家は買い取れません」と断られてしまうこともあるのです。その理由は、不動産買取業者は、買取した家をリフォームなど、手を加えてから高値で再販することが目的ですので、修繕をしたとしても売れない、欲しい人がいないと考えられるような物件であれば、買取業者も買取りを断ってしまう訳です。
ちなみに、不動産買取業者にも、得手・不得手がありますので、1社に断られたから全ての買取業者に断られてしまう…なんてことはありませんよ。複数の買取り業者に相談すれば、引き取ってくれる業者も見つかるい可能性がありますので、諦める必要はないと思います。
買取りが難しい家の条件
それでは、不動産買取に出しても買取が難しいと言われる家の条件をあげていきましょう。ただし、上述しているように、不動産買取業者によっても得手・不得手が存在しますので、全ての買取業者が以下のような不動産の買取を断るわけではないです。一般的には、心理的瑕疵のある事故物件などは、不動産買取に出しても買取不可になることが多いのですが、中には事故物件を専門に取り扱っているような業者も存在しており、そういった会社に相談すれば、通常は買取不可になるような条件でも売買が成立するわけです。
ここでは、一般的に不動産買取が難しいと言われてしまういくつかの条件をご紹介しておきます。
車庫スペースがない不動産
まず一つ目の条件としては、「車庫スペースが存在しない不動産」です。戸建てに関しては、車が置けるかどうかが再販する時に重要ですので、それが難しいとなると買取りを不可とする業者もいるのです。
更地にして売却するのであれば問題ありませんが、不動産買取の場合は、一般的に建物が建っている状態で買取りして手を加えるということになります。間取りの変更などのリフォームなどであれば簡単にできるのですが、車庫スペースがない物件に、後から車庫を増設するというのはできませんし、買取業者からすれば「再販が難しい…」という判断になってしまう訳です。
このような不動産の場合は、建物を解体してから、土地のみとして売買するのがオススメです。土地のみとすれば、仲介でも買い手が見つかる可能性もあるでしょう。なお、建物を解体した場合、固定資産税が跳ね上がりますので、できるだけ早く売却できる買取に出す方が安全ではあります。
車庫スペースの有無に関係なく、前面道路が狭くて車が入れない…、車庫入れができない…などという不動産も買取が難しくなります。ただし、都市部の不動産の場合であれば、車庫スペースはあまり気にされなくなっています。地方であれば、車の保有率が高く。車庫スペースも2~3台分欲しいという場合もあるのですが、都市部の駅近など、交通アクセスが整っている場合は、そこまで気にされないかもしれません。
なお、都市部の駅近物件となると、仲介でもすぐに買い手が付くと思います。
事故物件は買取が難しくなる
次は、心理的瑕疵がある不動産です。心理的瑕疵は、その物件内で自殺や他殺があったなど、購入者がそこに住むことを不快に感じたり、ストレスに感じるような事実を指しています。皆さんにもわかりやすく言えば『事故物件』というやつですね。
どのような物件が事故物件となるかは「事故物件の売却について!おさえておくべき事故物件周りの基礎知識」をご参照いただきたいのですが、不動産の売買では、「心理的瑕疵の告知義務には法律的な時効はない」という考えですので、「経過した期間によらず、買主に対して事故の内容の告知を要する」と考えられていることから、再販が難しい考えられ、不動産買取業者に断られてしまう訳です。
なお、「事故物件は一生手放せないのか…」と考えたかもしれませんが、そうではないですよ。上述したように、買取業者の中には、事故物件を専門に取り扱っている業者もありますし、そもそも『事故物件』は建物を指す言葉なので、土地は直接関係がないということから、解体して更地にすれば売却することは可能だと思います。
古家の場合であれば、思い切って解体してから買取や仲介に出すのがオススメですよ。なお、自然死や孤独死などは、心理的瑕疵に含まれないとされているのですが、「発見が遅れて特殊清掃が必要になった…」なんて場合、自然死でも事故物件扱いになります。
致命的な欠陥がある不動産
最後の条件は、いわゆる欠陥住宅と判断される場合です、不動産買取業者は、買い取った家をリフォームなりリノベーションするなりして、住める状態で再販します。つまり、再販する時には、買取業者が『瑕疵担保補償』という責任を負って販売することになるのです。こういった事から、リフォームやリノベーションした程度では、人が安全に過ごすことが難しい…と考えられる、直し難い欠陥が存在する不動産は買取を断られてしまうことになります。
このような不動産を買取して、再販した場合、後々家に問題が生じてしまい裁判沙汰に発展してしまう…なんてことも考えられますよね。そうすると、会社の評判などにも悪影響を与えることになりますので、取り扱うリスクが大きすぎると判断するのです。
なお、欠陥のある住宅というのは、単に見た目が『ぼろ家』に見えるといった単純なものではないですよ。外壁や屋根の汚れが目立ってボロく見えてしまうような家でも、きちんと塗装のやり替えをすれば、それなりの見た目を取り戻すことができますので、再販することはそこまで難しくないのです。
欠陥住宅とは、耐震性に問題があり、リフォームなどでは補強ができない…、シロアリが繁殖しすぎていて、建て替えするしかない…と言ったような不動産のことです。
まとめ
今回は、不動産買取業者の相談しても、買取が難しいと言われてしまう家の条件についてご紹介してきました。不動産買取は、仲介に出してもなかなか買い手が付かない…と言った条件の家でも買取りしてくれると紹介されていることが多いため、どのような条件の家でも確実に買取りしてくれると考えている方が多いです。
しかし、不動産買取業者というのは、慈善団体ではなく、あくまでも買取りした家を再販することが目的ですので、手を加えたとしても再販が難しい…という物件に関しては買取不可という判断を下す場合もあるのです。なお、この記事でご紹介したように、不動産買取業者が買取りを難しいという判断をするのは、建物に何らかの問題があると判断するからです。逆に言えば、問題となる建物を解体してしまい、更地にすれば何の問題もなく買取りしてくれることになるともいますよ。
不動産買取マスターは、さまざまな販売ルートを持っていますので、他の買取業者が買取不可と判断するような物件も買取りいたします。まずはお気軽にご相談ください。