家がなかなか売れない時にチェックしたいポイントをご紹介します!

家の売却を考えた時には、ほとんどの方が「できるだけ高く売りたい!」と考えるものですよね。そのため、仲介に出す際でも、最も高額な査定をしてくれた不動産会社に依頼する方が多いのですが、実は不動産を売却しようと考えた時に、最も重要なのは「いち早く買い手を見つける!」というポイントなのです。

というのも、家というものは、築年数が売却価格に非常に大きな影響を与える要素となりますし、自分の売却希望額に固執するばかりで、なかなか買い手を見つけられない…なんてことになると、待っている間も家の価値が下がっていってしまう訳です。要は、家を仲介に出して、時間がかかってしまうほど、家の売却価格が下がってしまう危険があるということです。
逆に言えば、早く買い手を見つけることができれば、それだけ高く売り抜けるということですので、家の売却時は「価格」に注目するよりも「早く売るためには?」という点を重視することも大切だと考えておきましょう。

この記事では、家を売りに出したのに、なかなか買い手が付かない…なんてことになった場合、「なぜ売れないのか?」を考えるため注目したいポイントをご紹介します。

そもそも『内覧』自体が少ない

仲介によって家を売る場合、購入希望者に家を内覧してもらうというステップが存在します。

それなのに、「内覧希望すらない…」という場合、何が原因となってしまっているのでしょうか?家を売却したいのであれば、内覧の数も非常に重要ですし、内覧が少ない原因をしっかりとチェックして改善していかなければいけません。まずは以下のような問題が生じていないかチェックしておきましょう。

①広告に問題がある

購入希望者は、物件広告を見て「見学してみたい!」と考えるわけです。したがって、思うように内覧希望者が出てこない…という場合、物件広告に問題があると考えられます。広告については、以下のような点を確認してみましょう。

物件広告に関しては、広告チラシを近隣に配布するという方法もありますが、現在では、インターネット広告が非常に重要です。大手物件検索サイトなどにきちんと掲載されているのかはもちろんとして、どのような広告がネット上に掲載されているのかも非常に重要です。

特に注意したいのは、家の魅力がきちんと伝わるような、適切な写真が掲載されているかです。たまに見かけるのですが、肝心の物件の写真が少なく、近所のスーパーや公園など、周辺にどのような施設が整っているかを前面に出しているようなものもあります。もちろん、家を購入する場合、「住みやすい住環境である」ということは、とても大切なポイントになるのですが、それをメインとした広告になってしまうと、「家の中を見せられない理由があるのでは?」と変な勘繰りを受けてしまい、購入希望者のモチベーションを下げてしまう要因になります。

家の広告を出すときには、きちんと家の中や設備などを撮影して、家自体の魅力が伝わるようにしましょう。弱点と捉えられそうなポイントがあったとしても、家具の置き方などでそれを解決できるということを、写真で提示しておけば、好印象を与えると思います。
仲介に出しても、なかなか内覧希望がない…という場合、どういった広告をどのような手法で出しているのかをきちんと確認しておきましょう。

②囲い込みをされていないか

客観的に見て、「すぐに売れそうなのに…」と思うような家が、内覧希望すらない…という場合、囲い込みをされているかもしれません。

「囲い込み」とは、売却を依頼された物件に対して、自社以外の不動産会社の顧客などから購入希望が入っても、「既に申し込みが入ってしまった…」などと偽って、契約をさせないというものです。上述したように、家は早く売れた方が良いのに、なぜこのようなことをするのか不思議ですよね。

これは、不動産会社が家の売却を仲介することで得られる『仲介手数料』のためです。例えば、売主と買主について、それぞれが異なる不動産会社の顧客である場合、仲介手数料はそれぞれの顧客から不動産会社が受け取るという形になります。これは「片手仲介」などと呼ばれます。
一方、売主・買主ともに同じ不動産会社の顧客という場合、仲介手数料は1社の不動産会社が双方から受け取ることができるようになります。これは両手仲介と言います。

つまり、両手仲介にした方が、手にできる仲介手数料が2倍になるわけですので、不動産会社からすれば魅力的な訳です。こういった事情から、売主側の不動産会社が、買主も何とかして自社で見つけようとして、他社からの申し込みを断っているという状況があるのです。これが「囲い込み」という状態で、魅力的な家でも売れ残ってしまう理由です。囲い込みをされてしまうと、販売にかかる期間が長くなってしまったり、最終的な売却額が安くなってしまったりしますので、注意が必要です。

③売り出し価格を見直す

最後は、単純に売り出し価格が「高いかもしれない」という問題です。購入希望者からの問い合わせが明らかに少ない…という時は、売り出し価格が適正なのか、もう一度検討してみる必要があると思います。

とりわけ売主の希望を優先して売り出し価格を決定したという場合、相場に合わせた価格に改定する必要があると考えましょう。まずは、あなたが売りに出した同時期に、近隣の類似物件がいくつか売りに出ている場合、そういったライバル物件の状況なども確認してみましょう。ライバル物件が成約している場合、それらがいくらで売りに出ていたのかを調べれば、適正な相場が自ずと分かると思います。

内覧はあるけど成約しない

次は、内覧はあるけれど、成約にまでは至らない…という場合です。この場合、あなたの物件自体には魅力があり、それなりに興味を持ってくれている方がいるということですので、「なぜ内覧だけで終わってしまうのか?」の理由をしっかりとつかむことで、成約まで持っていくことができると思います。

なお、内覧してもらって、購入申し込みまで至らなかった…という場合は、なぜ購入を辞めたのかについては、必ず不動産会社を通して確認しておきましょう。

内覧の準備はしっかりと行う

家を早く高く売りたいと考えている方にとっては、内覧の準備が非常に重要です。可能な限り好印象を与えるために、以下のような点に注意しておきましょう。

  • 掃除のポイントを押さえて
    内覧準備では掃除がとても大切です。まずは、第一印象を決める玄関部分の掃除は丁寧に行いましょう。また、ベランダや庭の対策は見落とされがちですが、この部分のお掃除も忘れないようにしましょう。
    物件の確認されるポイントとしては水回りが非常に重要なのですが、ここは一般の人が完全にキレイにするのは非常に難しいです。したがって、できればプロのクリーニング業者に依頼するのがオススメです。なお、家の中で見えない部分があると、なかなか購入を決めてもらえませんし、きちんと家全体を見せられるように準備しましょう。不要な物があれば、内覧前に捨ててしまうのがオススメです。
  • モノを減らす
    たくさんの物が室内にあると、部屋が狭く感じてしまうようになります。したがって、部屋を広く見せるためにも、不用な家具や雑貨は処分して、すぐに使用しないものは、収納スペースに入れておくのがオススメです。引っ越し先に持っていく予定のものでも、しばらく使わないのであれば、レンタルスペースなどを借りて預けておくのもオススメです。
  • 臭いに注意
    内覧時に、意外に悪印象になるのが、その家特有の臭いです。自分たち家族は、毎日過ごしているので気付かないかもしれませんが、どの家にもそのご家庭特有の臭いが染みついていて、来訪者は気になるものなのです。内覧前に可能な限り換気しておくか、ハウスクリーニング業者に消臭を依頼すると良いでしょう。

家を早く売却したい場合、お掃除や無駄なものを捨てるなど、可能な限り家の弱点を無くしておくのが大切です。なお、これに加えて、ホームステージングなどで、より好印象を与える対策を検討するのも良いでしょう。ホームステージングは、おしゃれな家具や小物をコーディネートして、家の印象を高めてくれるサービスで、コストはかかってしまいますが、内覧時の印象が良くなりますので、スムーズに買い手がつくかもしれません。

内覧当日の対応について

内覧当日の対応も見直すことが大切です。例えば、内覧当日は、前もってしっかりと換気をしておくことが大切です。また、明るい印象を持ってもらうため、家中の照明はあらかじめつけておくようにしましょう。

内覧希望者は、ゆっくりと家の中を見たいと考えているものですし、小さなお子様やペットなどがいるご家庭は、実家に預かってもらうなど、大人だけで内覧に対応するのがオススメです。他にも、物件自体の長所だけでなく、近隣にあるスーパーや公共施設、病院など、そこに住んだ場合の使い勝手の良さなどをまとめておくのもオススメです。

注意が必要なのは、セールストークが得意な人などは、いちいち来訪者について回り、家を売ろうとしゃべり過ぎる人が多いのですが、これはNGです。基本的に、聞かれたら答えるというスタンスでいることが大切です。

まとめ

今回は、家を売りに出したのに、なかなか買い手が付かない…と悩んでいる方に向け、なぜ自分の家が売れないのかチェックすべきポイントをご紹介してきました。

この記事でご紹介しているように、家が売れない…という場合でも、内覧にすらたどり着けない…という方もいれば、内覧はあるけど成約しない…ということもあります。そして、あなたの家が売れない…という状況がどこで止まっているのかによってとらなければいけない対処が変わってくるのです。

この記事では、仲介で売れない…という場合に確認すべきポイントをご紹介してきましたが、「何より早く売りたい!」と考えているのであれば、仲介での売却ではなく、買取による売却を検討すべきと言えるでしょう、買取は、不動産会社に直接家を買い取ってもらう手法で、不動産会社が提示する価格に納得できれば、その場で成約まで持っていくことが可能です。さらに、不動産会社は、買い取った家に住むのではなく、リフォームなどをして再販することが前提となるので、家の査定はするものの「住み心地は?」といった視点で内覧をするようなことはないのです。つまり、面倒な内覧準備など一切必要なく、素早く家の現金化が完了するわけです。

最近では、売却後の売主の責任が厳しく問われるようになっていますし、家の売却前にはホームインスペクションをするのが当たり前のようになっています。不動産買取は、売却後に売主が責任を問われることもありませんので、こういった部分に費用をかける必要もありません。一般的に、不動産買取の方が売却価格が安くなると言われているのですが、売れるまでの期間が短い、売却準備のコストが必要ない、仲介手数料もないといった点を考えれば、不動産買取が損に働くわけではないと考えられますよ。

家は、売れずに残っているだけで、どんどんその価値が低下していってしまいますので、できるだけ早く売却できるようにという視点を持つことも大切です。