不動産買取で高値売却を実現するコツ!不動産買取業者が「何を見ているのか?」を知っておこう!

今回は、不動産買取を利用してマイホームの売却を目指す場合に「できるだけ高値で買い取ってもらうには?」という素朴な疑問について解説していきたいと思います。

マイホームの売却は、『仲介』によって売却を目指すのが一般的だと考えられています。これは、仲介による売却の場合、仲介手数料がかかるものの、買主がその家に住みたいと考える一般消費者が相手になるので、相場価格に近い値段で不動産の売却が可能だという点がメリットだと考えられているからです。しかし、仲介による売却は、立地がそれなりに良い、築年数がまだ浅いなど、物件自体にそれなりに大きなメリットが無ければ売りに出してもなかなか内覧希望すら入らず、結局相場価格よりもかなり値下げしなければ問い合わせすら入らない…というような時代になっています。これは、少子高齢化の影響で、年々市場に出てくる中古住宅が増えてしまい供給過多のような状態になっていることが大きな要因でしょう。

そこでここ最近注目されているのが『不動産買取』という手法で、不動産のプロである不動産会社に直接家を買い取ってもらう方法なら、早期売却ができると、年々市場規模が拡大しているのです。ただし、不動産買取による取引の場合、仲介よりも売却価格が安くなってしまう…という話をよく耳にするでしょうし、「高く買い取ってもらうには?」という点が気になっている方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、不動産買取業者が物件の査定を行う際に、どのようなポイントを確認しているのかを簡単にご紹介しておきます。これを知っておけば、何に注意すれば少しでも買取価格が上がるかが分かってくると思いますよ!

不動産買取は業者選びが重要!

仲介ではなく、不動産買取によってマイホームの売却を目指すという手法にも、さまざまなメリットが存在します。当たり前のことですが、「仲介より売却価格が安くなる傾向がある!」というデメリットしかないのであれば、不動産買取など不動産再生事業の市場規模がここまで急拡大するようなことはありません。一般的には、以下のようなメリットが不動産買取にあると言われています。

  • とにかく現金化が早い!
  • 仲介では売却できないような物件でも手放すことができる
  • 売却後の契約不適合責任が免責される
  • 売却のための準備など、販売活動の手間が無い
  • 売却や引っ越しのスケジュールなどの融通を聞いてくれる

不動産買取は、「市場相場よりも1~3割程度、売却価格が安くなる」という点が最大のデメリットと言われていますが、正直な話、これ以外に仲介と比較した場合に特別なデメリットとなるようなポイントはないと言われています。逆に、売却後に不具合や瑕疵が見つかってトラブルになるなんてことが無い、販売活動の準備などが必要ない、売却や引っ越しのスケジュールを自分たちの都合に合わせやすいなど、メリット面が非常に大きいとみなされるようになっているのです。

ただし、こういった不動産買取におけるメリットを享受したいのであれば、相談する業者をきちんと選ぶことが非常に大切です。というのも、不動産買取は、顧客から買い取った不動産を、高値で再販することが目的になります。そのため、買取後に耐震補強やリフォーム、建物の解体などを買取業者が一時的に持ち出しで負担するのです。つまり、不動産買取業者は、ある程度の資金力がある企業の方が売却価格の交渉などにも乗ってくれやすいと考えられます。資金力があまりない業者であれば、「とにかく買いたたく!」という行動に出やすいので注意です。
不動産買取による売却を検討した場合、以下のようなポイントをチェックして、相談する業者を見極めましょう。

①会社や事業の規模

不動産買取は、業績が好調な会社ほど資金力に余裕があると考えられるので、他社よりも高い価格を提示してくれたり、顧客の交渉などに乗ってくれる傾向が高いです。したがって、まずは、不動産買取業者のホームページなどを確認し、事業規模や業績、直近の買取事例などを確認してみましょう。

現在では、不動産買取などの相談は、インターネットを介して問い合わせを受けるのが一般的になっています。それなのに、自社のwebサイトがない、webサイトがあっても更新されている形跡がないという業者は少し危険だと考えた方が良いですよ。まともに動いている不動産買取業者は、ネットでの集客が非常に重要だということを理解しているので、webサイトに手を抜くということはありません。

②買取り実績を確認

不動産買取を相談する業者選びでは、その業者の買取り実績をきちんと確認しておくことが重要です。これは、上述した会社の業績や事業規模を予想することにも役立つのですが、その他にも確認できるポイントがあるからです。

というのも、不動産買取業者にも得手・不得手というものが存在しており、「一般的な中古住宅を取り扱っている」という以外に「いびつな土地や再建築不可の物件」をメインにしている業者や「事故物件など、訳あり物件を中心に取り扱っている」など、業者ごとに特色があるのです。そして、あなたが売却しようとしている物件が「再建築不可物件」「事故物件」という場合、そういった買い取り実績を持っている業者に相談したほうが高値で買い取ってもらえる可能性があるわけです。これは、そういった物件を過去に買い取っているということは、「その物件を売却できる先も持っている」と予想できるからです。
業者の買い取り実績をしっかりと確認すれば、こういったことも予想できますので、絶対に確認しておきましょう。

買取業者は何を見て査定を行うのか?

不動産買取で、できるだけ高い価格で売却を成功させたいと思うのであれば、まずは上述した業者選びをしっかりと行ってください。これだけで、最終的な買取価格がかなり変わってくると思います。

ただし、いくら優良業者を選べていたとしても、売却を考えている物件自体に問題があれば、皆さんが考えているような高値で買い取ってもらう…ということは難しくなってしまうことでしょう。それでは、不動産買取業者というものは、買取対象物件の何を見て査定を行っているのでしょうか?この査定時のポイントを知っておけば、訪問査定時に少しでも高い評価をしてもらうために準備をすることも可能ですので、ここでは、不動産買取業者が確認する査定ポイントをいくつかご紹介しておきます。

①立地は重要ポイント

この部分は、基本的に物件の持ち主が何らかの対策を行うことは難しいのですが、不動産買取での査定時に非常に大きなポイントになる部分です。なお、仲介でマイホームを売却しようと思った時にも、このポイントは価格に大きな影響を与えます。

不動産の立地で重要になるのは、まず交通利便性に直結する「駅までの距離」や「バスの本数」などです。住宅というものは、あくまでも生活の拠点となる場所であり、そこに住む方は毎日、会社や学校に通うことになるのです。したがって、不動産の売買では、家や土地そのものだけでなく、最寄り駅や周辺環境を重要視するのです。家そのものに関しては、最悪の場合、リノベーションや建て替えなどすれば、売れる状態にすることなどそこまで難しくありません。

しかし、交通利便性に関しては買取業者でもどうすることもできませんし、条件が整っているのかはしっかりと確認されます。他にも、近所にスーパーやコンビニがあるか、公共施設や医療機関があるか、周辺に騒音や異臭などを発生させる施設はあるかなど、住環境に関する問題点も確認されると思っておきましょう。なお、自動車がないと不便…と言った立地なのに、駐車場がないという物件はかなり査定が厳しくなると考えて下さい。

②物件に関するポイント

当然のことですが、物件そのものの状態なども買取価格に大きな影響を与えます。一般的に、以下のような部分が査定に反映されると考えてください。

  • 家の方角や日当たり
  • 建物構造
  • 間取り
  • 設置されている設備とその状態
  • 水回りの綺麗さ

上記のほかに、築年数などが大きな影響を与えると考えてください。なお、不動産買取の場合、仲介の内覧のように家中を綺麗にして、不用品を処分しておくといった準備までは必要ありません。ただし、生活感丸出しで、汚く見える状態と、きちんと整理整頓や掃除が行き届いているという状態であれば、後者の方が好印象を与えます。これは、査定時にそれなりに綺麗な状態に保たれている状態なら、普段から家のメンテナンスなどもしっかり行っていると考えてくれるからです。逆に、「家の査定」を受けると分かっていても、目に見えてきたない…なんて状態は、普段から家を雑に扱っていると考えられてしまいます。

なお、不動産買取業者は、手に入れた物件をリフォームなどをして再販することを想定していますので、その時点での傷や不具合などはそこまで気にされることはありません。ただし、特殊な間取りの家の場合、再販のために大幅なリフォームが必要になるので、想定よりも買取額が低くなってしまう恐れがあります。
不動産買取の訪問査定時には、自分たちで出来る範囲に整理整頓と掃除を行っておき、過去にリフォームなどを行っているのであれば、その辺の資料を用意しておくと、話がスムーズに進み、多少の査定アップを期待できます。

まとめ

今回は、マイホームの売却を不動産買取業者に相談しようと考えている方に向け、できるだけ高く買い取ってもらうために知っておきたい、業者選びのポイントと査定時に見られるポイントをご紹介してきました。

不動産買取業者は、リフォームなどの手を加えて再販することが目的ですので、その再販にかかるコストをあらかじめ査定額から差し弾いて金額を提示されます。つまり、業者の再販のためにかかる費用分、仲介よりも売却価格が安くなると言われるわけです。なお、仲介によって家の売却を目指す場合でも、「見るからにリフォームが必要」などという状態の家は、買い手から「リフォームにかかる費用分をまけてくれ」と交渉されると思っておいた方が良いですよ。つまり、仲介だからと言って、確実に不動産買取よりも高値で売り抜けるというわけではないのです。

そう考えると、売却後の契約不適合責任が免責される、現金化が早いなどというメリットがある分、不動産買取の方が得だと考えられる場合もあるのではないでしょうか!