家を売る時の疑問。「住みながら!」でも家って売ることはできるの?
何らかの理由で自宅の売却を検討した場合でも、「住みながら買い手を探す方法」と「引っ越しして空き家状態で買い手を探す方法」の2つのケースが考えられますよね。転勤などで、すぐに引っ越しする必要があるのであれば、空き家にしてからのんびり買い手を探すなんて方もいますが、「すぐに引っ越しする必要性はない」という場合、家の売却と新居探しを並行して行っても良いものなのかと迷ってしまう方も多いようです。
そこでこの記事では、「そもそも住んでいる状態でも、家を売ることができるのか?」ということや、実際に家に住みながら売却を進める際の注意点などを簡単にご紹介していきたいと思います。
そもそも「住みながら」家は売れるの?
それではまず、「そもそも住んでいる状態でも、家を売ることができるのか?」について考えてみましょう。
結論から言ってしまいますが、住みながらでも家を売却することは可能です。ただし、空き家の状態と比較すれば、買い手を見つけるのが難しくなってしまうのは事実です。
まだ住んでいる状態で、家の売却を進めることには、さまざまなメリットが存在します。例えば、ローンが残る家を売って新しく家を購入するといった場合、引っ越し後に売却手続きを進めるなんて手段では、両方の家のコストが同時にかかってしまう時期が生じてしまいますので、住みながら売却を進めるなんて方が多いです。「住みながら売却すること」の特徴やメリットをきちんと押さえておけば、無駄なコストをかけない最適な選択肢になりますので、きちんと自分の目的をよく考えて売却方法を検討しましょう。
「住みながら」家を売る時の注意点とは?
住みながら家を売却したいと考えている場合、先に引っ越して「空き家で売却する」というのとは、大きな違いが存在しています。当然、今まで通りの日常生活を進めながら売却活動を行っていたのでは、なかなか買い手がつかない…なんてことも考えられます。
したがって、住みながらい家の売却活動を進める場合には、以下の点に注意しておきましょう。
いつでも内覧に対応できるようにする
家の売却活動では、購入希望者が出た場合、自分の家に招き入れて内覧してもらわなければいけません。空き家状態であれば、特に問題ないのですが、そこでまだ生活をしている…という場合、これが意外に大変です。さらに、いつ内覧希望があるか分かりませんし、常に内覧に対応できる準備をしておく必要があるのです。
家の内覧は、その家を気に入ってもらい、できるだけ高く売却するために非常に重要な要素となります。当然、内覧に来たのに、家が汚れていたり、散らかっていたりすれば、購入希望者が良い印象を持つわけなく、最悪の場合、買う気がうせてしまう…なんてことになりかねませんよね。したがって、日常生活を進めていく中でも、常にキレイな状態を保てるように努力する必要があります。最低でも、不用品は処分しておく、整理整頓や目立つ汚れは綺麗に掃除しておく必要があるでしょう。
なお、キッチンやトイレ、お風呂や洗面台などの水回りに関しては、購入希望者が注意深く見る部分ですので、売却活動をスタートする前に専門業者にクリーニングしてもらうのがオススメです。ここが綺麗だと、家全体の印象も良くなります。
売れた後の引っ越し先も調査しておく
家の売却が決まれば、当然新しい転居先を探す必要があります。そのため、住みながら売却を進める場合、引っ越しの事を考慮して、契約から引渡しまでの期間として、3~6ヶ月とるという場合が多いようです。
しかし、それなりの期間をとったにもかかわらず、条件の合う新居がすぐに見つかるとは限りません。最悪の場合、気に入る物件ではないに、引き渡し期限が来るからと、あわただしく引っ越し、引っ越し後に再度物件探しをする羽目になる…など、余計なお金がかかってしまうことも考えられます。
こういった事を防ぐためには、売却活動と並行して、ある程度引っ越し先の事前調査などを進めておくのがオススメです。特に、引っ越しシーズンに引き渡し時期が被ってしまうと、引っ越し費用などが割高になってしまうなど、余計な経費ばかり嵩んでしまう恐れがあります。
住みながらの売却活動を成功させるポイント
それでは最後に、住みながら家の売却活動を進める場合、できるだけ高値で買い手を見つけるためにおさえておきたいポイントについてご紹介していきたいと思います。上述したように、住みながらであれば、内覧が上手くいかない…なんて理由で、なかなか買い手がつかない、値下げ交渉をされるなど、空き家状態にして売却するよりも、難しさを感じてしまうことが多いです。
ここでは、住みながらでも、売却活動を成功させるため、皆さんがおさえておきたいポイントをご紹介します。
POINT① 売主が家の印象を良くする!
中古物件を購入する場合、その買主は「以前はどんな人が住んでいたのか?」ということを気にする方が多いです。そして、住みながら家の売却をする場合、売り主と買い主が直接お話しすることができるため、物件自体の魅力はもちろん、近隣の住みやすさなどの情報まで詳しく伝えることができます。したがって、内覧時に良い関係を構築しやすいわけです。
もし複数の物件を比較検討している…といった場合であれば、物件そのものの印象だけでなく、もともと住んでいた売主の印象や雰囲気も購入を決断する決め手になりますので、できるだけ良い印象が与えられるように注意しましょう。
POINT② 土日は内覧のためにあけておく
住みながら家の売却を進める場合、内覧希望があった時に、その機会を逃さないことが非常に重要です。家を売りたいのであれば、自分の都合ばかり考えるのではなく、売却活動中は購入希望者のスケジュールに可能な限り合わせるということを意識しましょう。
基本的に、家の内覧に関しては『土日』に希望が集中することが多いため、突然の内覧希望にも対応できるよう、この部分はスケジュールを開けておくのがオススメです。より高く売りたいのであれば、多くの人に家を内覧してもらう必要もあります。
POINT③ 内覧の事前準備をしっかり行う
内覧してくれる購入希望者の印象を良くするためには、内覧者に渡す資料を用意するなど、事前準備をしっかりと行いましょう。新築の場合、建物の構造や設備、仕様などが記載されているパンフレットがあるのですが、中古物件は自分たち(不動産会社に依頼しても良い)で資料を作る必要があります。
特に、まだ人が住んでいる状態であれば、購入希望者さんが「自分たちがそこに住んだ場合の生活のイメージがしにくい…」という問題があります。そのため、資料として間取り図などを用意しておくと、購入希望者の方も部屋のレイアウトなどをイメージしやすく、良い印象を与えることができます。
なお、内覧中は、購入希望者から質問などが無い限り、見学している部屋以外に待機しておくなど、自分たちは居合わせない方が良いです。売り主がいると買い主は不動産会社との「価格交渉」などがしづらいですし、不動産会社の担当者も希望者の本音を聞きにくいため、話がスムーズに進みにくくなります。
POINT④ 換気もしっかりと行う
住みながら家の売却活動を進める場合、内覧までにしっかりと掃除を行ったり、不用品の処分や水回りの清掃を業者に依頼するのが大切と紹介しました。しかし、こういった家の掃除に関してはしっかりと行ったとしても、意外に見落とされてしまうのが家の『生活臭』なのです。
住んでいる方にとっては何も感じない「家のにおい」ですが、皆さんも他人の家に訪問した時には「独特のにおいだ…」と感じたことがあるのではないでしょうか?これは、日常生活を進めながら家の売却を進める場合の最も大きな弱点になってしまう場合があります。どれだけ綺麗にしていたとしても、家のにおいが残ってしまっていることで、買い手がつかない…なんてことがあるのです。そして、そこに住んでいる人は、そのにおいに気付けないことから、家が売れない原因にたどり着けない…なんてことになってしまうのです。
住みながら家を売る時には、掃除をしっかりとしたうえ、内覧の前にしっかりと換気をすることも大切です。これで独特のにおいを和らげることができます。また、あまり臭いの強くない芳香剤などを設置しておくのもオススメですね。注意が必要なのは、ペットを飼っている場合や家の中でタバコを吸う場合です。こういった家のにおいは、換気や芳香剤では隠し切れない可能性が高いので、家の消臭まで受け持ってくれるハウスクリーニング会社に依頼するのがオススメです。
まとめ
今回は、「住んでいる状態でも、家を売ることができるのか?」についてご紹介してきました。この記事でご紹介したように、まだ住んでいる状態でも、家の売却は不可能ではありません。しかし、空き家状態で売却活動を進めることを考えれば、注意しなければならないポイントも多く、なかなか買い手が見つからない…なんてことになる可能性も少なくありません。
一般の購入希望者であれば、さまざまな中古物件の内覧を行い、それを比較検討することになるのですが、家具などが設置されたままだと、自分たちの生活がなかなかイメージしづらい…という問題があるからでしょう。さらに、各家庭特有のにおいが必ずありますので、内覧前の換気を怠ってしまうと、家の印象は良いのに「臭いがちょっと…」となってしまうこともあるようです。
家に住みながらでも、可能な限り早く家の売却をしたい…という場合には、仲介による売却ではなく、不動産買取を検討するのもオススメです。『買取』の場合であれば、リフォームなどをして転売することが目的ですので、家のにおいや生活感などが、家の価値を下げることもありません。そのため、「住みながら」の売却活動であれば、不動産会社に直接買い取ってもらう『不動産買取』の方が高値になることも少なく無いのです。
現在、まだ住んでいる家の売却を検討している方がいれば、お気軽に弊社までお問い合わせください。